断る際の負担度および断りストラテジーの韓日対照ー断りの理由による変化に注目してー

다국어 초록 (Multilingual Abstract)

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다국어 초록 (Multilingual Abstract)

「断り」言語行動に関しては、多様な観点から研究がなされてきた。しかし、断り場面で用いられる「断りの理由」と断り行動を結びづけて研究したものはなかったとしても過言ではない。そこで、本稿では韓日両言語の「断り」言語行動を取り上げ、断る時に感じる負担度や断りストラテジーを考察した。また、分析の際断る場面で用いられる断りの理由によって負担度や断りストラテジーがどう変化するかに注目し、分析を行った。分析の結果をまとめると、以下のように要約できる。(1) 断り場面での負担度が高ければ、断りにくくなり断らない可能性が高くなる。一方、負担度が低ければ、断る可能性が高く、割りと簡単に断られる。(2) 韓日とも「能力不足」の理由で断る場合より、「心理･原則」の理由で断る場合により強く負担を感じていた。(3)「心理･原則」の理由で断る場合は、韓日とも「弁明(嘘)」のストラテジーを多用し、できるだけ負担の度合いを下げようとする傾向が見られた。(4)「能力不足」の理由で断る場合においては、両国とも「弁明(真)」を単独で多用していたが、韓国は「弁明(真)+弁明(真)」を、日本は「謝罪+弁明(真)」のストラテジーも好んで使用していた。以上、断り言語行動における韓日対照を行ったが、本稿で得られた結果はアンケート調査からの結果であり、実際に使用されている断り表現と一致しない可能性もあり得る。談話やシナリオ分析などの方法を通じ、今回の調査結果を裏付けする必要があると思われる。それは今後の課題としたい。

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